香港を拠点とする投資グループがシアトル市一の高層ビルであるコロンビア・センタービルを買収することを決定した。2日付のシアトル・タイムズ紙が報じた。
買収に踏み切ったのは香港系のゴウ資本グループで、コロンビア・センタービルの売却額は7億2千
5百万㌦とされる。これに対し同ビルの現所有者であるビーコン・キャピタル・パートナーズの代表者はコメントを控えており、交渉は進行中のようだ。
コロンビア・センターは30年前に建造された高さ937フィートに及ぶ76階建ての高層ビルで、ダウンタウン随一の高さから商業地区の中心的存在となっている。付近の新たな開発も進んでおり、その存在価値は高まり続けているという。
専門家によれば中華系資本のシアトル進出への意欲は近年高まりを続けており、この買収が成功すればシアトルもサンフランシスコ、ロサンゼルスに次ぐ投資先として名を連ねることになる。ゴウグループにとってもシアトル市場進出への大きな足掛かりとして今回の買収は大きな意味合いを持つ。米国全体では、今年四半期だけで33億㌦が商業用不動産に投資されるなど、アジア系資本の躍進が続いている。
(山形 鴻夢)