(写真)マリナーズ教育の日でスピーチする岩隈投手
シアトル・マリナーズで活躍する岩隈久志投手が4日、チームメイトと共に地元小学校を訪問した。訪問は同球団が例年開催する「DREAM」企画によるもので、今年で18回目を迎えた。シアトル地域の小学校を対象とするイベントで、マクドナルド・インターナショナル・スクールには岩隈投手の他、ロビンソン・カノ、カイル・シーガーといった人気選手ら5名が集った。
マリナーズの選手たちは、子供たちが集まった体育館で「DREAM」の頭文字を用いて夢を持つことの大切さ、夢を叶えるための姿勢を伝えるスピーチを行った。岩隈投手は「R」の「Respect」を担当。自分自身、他者を尊敬することが夢の実現には大切な一歩で、リスペクトの気持ちを持ち続けるように語りかけた。
スピーチの後はマリナーズのハイライト集が上映され、会場は歓声に沸いた。同校では語学授業の一環で日本語が教えられており、子供達の声を合わせた「ありがとう」に岩隈選手は笑顔を見せた。
(記事・写真 = 山形 鴻夢)
岩隈、6月復帰目指す、田中は快投復帰
現在故障者リスト入りをしており、復帰を目指す岩隈投手は、4日にブルペン入りするなど調整を進めている。ニューヨーク・ヤンキースとの3連戦では、元チームメイトの田中将大投手と談笑。本人も「6月末の復帰が目標」と明言している。
一方、田中投手は3日の試合で4月23日以来となる復帰先発を果たし、7回を3安打1失点、無四球、9奪三振と好投。復帰戦を白星で飾り今季3勝目を挙げた。
試合前、ニューヨークのメディアでも「田中投手の肘は本当に大丈夫なのか」という議論で持ちきりだったが、圧巻の投球内容で周囲の不安を一掃。開幕直後は球速低下が不暗視されていたが、当日は最速95㍄以上を3度記録した。
ジョー・ジラルディ監督は前日に「80~85球が目安」と話し、田中投手も7回を78球で切り抜けた。同投手は守備陣の助けを得てリズムをつかんだと振り返る。「今日はすごく良かったが、次どうなるかは分からない。次に向けてまた気を引き締めていきたい」と試合後に語った。
マリナーズは本拠地シリーズで苦戦。ヤンキース戦全敗を含め、負け数が増えている。昨季本塁打王ネルソン・クルーズを補強するなど優勝候補の一角と見られていただけに、地元ファンの落胆も小さくない。
今後巻き返しを見せるためには、岩隈投手の復活も必要となる。今季、故障前は防御率6・61と不本意な成績で、「コントロール・アーティスト」と称賛された制球力を取り戻すことも課題だ。
田中投手同様に岩隈にも周囲の雑音をかき消す復活と投球を期待したい。
(記事・写真= 海老 桂介)